中学生は今を生きたがる

校長は「個々にはいい子たちで、最初は信じられず、仰々しいネーミングにも驚いた。ただ軽いのりからエスカレートしたようで、計画的とまでは言えない。命の重さについて、より指導を徹底していきたい」と話している。

 校長の言及の個々にはいい子たちという部分に情けなさを感じられずにはいられなかった。中学生という時期の人間は多感などと言われてはいるけども、その実、他人に流されもしやすいのが大半だということを校長含む教諭陣は再認識するべきだな。徒党を組んだら刃物になるような子供を個々にはいい子たちなんて称したところでどうにもならないぞ。

 僕が中二だった頃の野球部の話。二年になって後輩となる新一年生も入り、新シーズンらしくなってきた春の終わり頃、部内の一年生と二年生それぞれの一部が、学校近辺にある自販機を破損させ無償で中のジュースを得るなどという暴挙に出る事件があった。当然の如く、事件が発覚した日の部活では練習は打ち止めになり、実行した者、加担した者その場に居たもの、また事件を知っていたが止めなかった者咎めなかった者を問い詰める会となった。*1以上の人員はそれから数ヶ月の間、練習試合への出場禁止はもちろん、日々の練習でもバットには触れられず雑用や声出しをするのみであった。*2

 声出しをしている連中を見るに、いかにもガラの悪そうな雁首揃いもあったものの、「こいつそんなにヤンキーなヤツか?」と僕が思ってた奴も居て、周りに流されてやっちまったんだろうなあ。中学生っていう生き物*3は、基本的に今を生きたがるし、自己のメンツやツレを最も大事にしようとする。「空気を読む」という因習、スクールカースト、女子の目の前で威勢の良くなる男子…とな。

*1:僕は全くこの件を知らなかった。

*2:知っていたが止めなかったというヤツは少し早めに解禁されていた気がする

*3:中三になればそれまでやや悪い感じだった者もかなり大人しくなるけど。